【便利 / お役立ち】B’zのお二人もご使用のカスタムIEMとは? ステージ上でモニターするならこれ!
こんばんは、ひいろです。
前回は、B’zのお二人もご使用のワイヤレスインイヤーモニタリングシステムをご紹介しました。
【便利 / お役立ち】B’zのお二人もご使用のワイヤレスインイヤーモニタリングシステムとは? ライブやスタジオ練習に役立ちます!
前回に引き続き、音作りやライブでのモニタリングに役立つ、B’zのお二人も長らくご使用のカスタムIEMについて紹介します。
(画像等は準備でき次第、順次追加していきます)
カスタムインイヤーモニターとは
【カスタムインイヤーモニターとは】
カスタムIEMとは、Custom In Ear Monitor (カスタム・イン・イヤー・モニター) の略称で、イヤモニとも略されます。
主に ステージミュージシャンやサウンドエンジニアが正確なモニタリング(音響の観測)のため、高解像度・高遮音性を追求したモニター用イヤホンのことを指します。
e☆イヤホン 『【メーカー別】カスタムIEM(イヤモニ)』
・一般的なイヤホンの場合はデザインが決まっておりイヤーピースで調整できる程度ですが、カスタムIEMの場合は耳型を取り、それに合わせてイヤホンを作成します。そのため、耳にフィットすることで非常に高い遮音性を持ちます。
イヤーピースとは… e☆イヤホン 『専門店がおすすめする イヤーピースの選び方!イヤホンが落ちる、装着感が合わないを解消!』
・前回記事と同内容ですが、B’zのお二人の場合は映像作品を確認すると、稲葉さんは1999年『LIVE-GYM '99 "Brotherhood"』では一時的に使用、2002年『GREEN』から本格的に運用に見えます。Tak氏は2008年『LIVE-GYM Pleasure 2008 -GLORY DAYS-』で右耳にカスタムIEMらしきもの、2011年『LIVE-GYM 2011 -C'mon-』にてカスタムIEMが確認できます。
稲葉さん 1999年『LIVE-GYM '99 "Brotherhood"』
稲葉さん 2002年『LIVE-GYM 2002 "GREEN 〜GO★FIGHT★WIN〜"』
Tak氏 2008年『LIVE-GYM Pleasure 2008 -GLORY DAYS-』
Tak氏 2011年『LIVE-GYM 2011 -C'mon-』
備考:全ての映像作品等を持っているわけではないので、見落としあったらごめんなさい。
・ちなみに、ライブ終了時にはお二人共外されることがあります。
・カスタムIEMは2015年『LIVE-GYM 2015 -epic night-』からは、Westone社"ES60"をお二人ともに使用され、2018年には稲葉さん、2019年にはTak氏も同社"EAS30"を導入されたとのことです。
BARKS 『B'z、ツアーを支えるイヤモニはWestone ES60』
TEKWIND 『Westoneのカスタムイヤモニ「ES60」「EAS30」をB’zがライブツアーに採用』
・本ブログはライブをするギタリストに役立つ内容を前提としていますが、カスタムIEMは特に、自分の声を安定して聞きたいボーカルさんに非常にも有用かと思います。
【何故 Westone "ES60"を選んだか】
・以前にツイッターでつぶやいたように、本記事記載時の僕はWestone "ES60"を使用しています。
Westone "ES60"…ドライバ-6基(バランスド・アーマチュアドライバー6基)
印象等は下記【使い心地】にて記載いたします。
・"ES60"使用以前は、下記ユニバーサルデザインイヤモニを3種使っていました。
1. KZ "ZST"…(ダイナミックドライバー1基&バランスド・アーマチュアドライバー1基)
KZ "ZST"
最初の入門機として購入、聞こえ方は一般的な印象。
2. KZ "ES3"…ドライバ-2基(ダイナミックドライバー1基&バランスド・アーマチュアドライバー1基)
KZ "ES3"
ドンシャリな音質を求めて購入。シャリシャリ系な聞こえ方。
3. WTSUN Audio "Gear"…ドライバ-4基(ダイナミックドライバー1基&バランスド・アーマチュアドライバー3基)
WTSUN Audio "Gear"
見た目がキレイで好みだったため購入。中域が出る印象。
ドライバーとは… e☆イヤホン 『はじめてのイヤホン選び 初心者完全ガイド!』
・どの機種も音質は個性としての許容範囲、装着感も普通のイヤホンよりは良かったです。ただし、大きな課題として「遮音性がイマイチ」という点がありました。日常のリスニングとしては何の問題も無かったのですが、あくまで「ライブでのモニタリング」用として使用したかったため、実際ライブで使用してみるとイヤホン外からの音が聞こえてきた点が不満でした(イヤーピースも色々試しました)。また、自分の耳の形にぴったりではなかったので、ノってきた際に頭を振る(激しくはないですが)とズレる恐れがあったのも気になるポイントでした。
・そこで、これらの課題を解決すべく、以前から調べていたカスタムIEMを検討しました。
ちなみにJTS付属イヤモニは使っていません。見た目が好きじゃなかった…
・Westone "ES60"にした理由は『せっかくカスタムIEMを使うなら、B’zのお二人と同じのを使ってみたい!』という点につきます(笑)。オーディオに詳しいわけではない上、かなり高価なので流石にかなり長い期間迷いました。が、迷い続ける位なら買った方が、モヤモヤしたり後悔しなくて済むと考えて購入を決心しました。最悪、B’z機材ネタとして皆のお役に立てば、良いかなー、と…。
・フィギュアスケートの羽生結弦選手もWestoneを使用されているとのことです。
e☆イヤホン 『羽生結弦選手がeイヤホンにご来店!Vol.2』
イヤモニのメリット、デメリット
・ここでは、メリット及びデメリットを整理します。
【メリット】
・総じて非常に優秀で、一度使うとユニバーサルイヤホンに戻る気がしないです。ライブにおいてステージ上で自分の音をきっちりモニターしたい人にオススメです。
1. 遮音性、フィット感
・一番のメリットは遮音性が非常に高く、外からの音をかなりカット可能な点です。正直想像以上で、ノイズキャンセル機能が付いているのかと思う程です。外の音が全く聞こえないというと言い過ぎですが、キーボードの打鍵音はかなり聞こえなくなります。自分の耳にぴったりフィットするので装着感も非常に高く「動いても大丈夫」という安心感があるので、ブレーキかけずパフォーマンス可能になります。遮音性が高いので外からの雑音が混じらずにでキレイに聞こえ、音量も小さくて済みます。
2. 音質面の高いバランス
・どのモデルも音質にこだわりがあり、非常に高いレベルの音質を備えていると思います。その中でも"ES60"はバランスドアーマチュア・ドライバ6基(高域×2、中域×2、低域×2)搭載ということで、音質的に何処かが突出というよりは、キレイに広がる印象です。WestoneのカスタムIEMの中でも解像度重視というのも納得で、音作りにおいても今までいい加減に聞いていたレンジや音割れ等に気付けるようになりました。
e☆イヤホン 『Westone モデル一覧』
3. 好みのデザイン
・メーカにより様々ですが、デザインを広い選択肢の中から、自分好みのデザインにできます。季節限定のデザインもありますし、左右を異なるデザインにすることも可能です。
TEKWIND 『ESシリーズ 注文方法』
【デメリット】
・デメリットは無いですが、あえて記載するならやはり価格の高さです。
1. 価格の高さ
・カスタムIEMは数万円~の物が多いです。ちょっと気に入らないからといって、気軽に何種類も作れないですね…。
2. メンテナンス
・高価なため「壊れたから買い替え」とは簡単にはいかず、日々のメンテナンスが必要かと考えます。ちなみに、メンテナンスグッズは購入時に付属してました。
e☆イヤホン 『カスタムIEMの保証と修理のお話【大事なイヤモニを長く使おう!】』
使用方法、使い心地、注意点
・使用例として、僕の使用方法や注意点等をご紹介します。
【使用方法】
・イヤモニとして、通常のリスニングとライブで使用しています。ワイヤレスイヤモニシステムとしての使い方は、前回記事をご覧ください。
【使い心地】
・本記事掲載時で2ヶ月間程使用していますが、Westone "ES60"は求めていた以上の遮音性に加えて音質もバランス良くて、非常に満足しています。ユニバーサルデザインイヤホンには戻れません…。"ES60"はまさに音の解像度が高く「プロはここまで綿密に聞こうとしているのか」という意識の違いも感じました。モニタリング精度が向上したため、音作りにおいても細かい所が解ってかなり音色コピーしやすくなりました。
・ちなみに、注文は秋葉原のe☆イヤホンさんにてお願いし、注文後約6週間で手元に到着しました。耳型採取時の口の開き方によってフィット感が変化するとのことで、遮音性を求めていたことから「バイトブロック横(2番目にきつい装着感)」にて型を取りました。キツめに作ったので長時間使用は負担が掛かるとのことですが、数時間連続使用でも殆ど痛くならないです。また、ステムが短めなので圧迫感もないです。
秋葉原補聴器 リスニングラボ 『イヤモニの耳型採取』
AV Watch 『【PR】Westoneのイヤモニ作ったら新兵器“3Dスキャナー”で超高速になっていた』
e☆イヤホン 『【海外視察】Westone本社で WST-ES60を作ってみた!』
・使う際に左右を一目で判別出来るようにしたかったため、左右で異なるデザインにしました。また、付属ケーブルは細くて使いづらかったため、リケーブルしました。
ビックカメラ.com 『リケーブル特集 -リケーブルとは?-』
【注意点】
・イヤモニ使用にあたっての注意点は、下記2点です。
1. 外音が聞こえない
・全く聞こえなくなるわけではないですが、イヤホン外の音がかなり聞こえなくなりますので、使用しながらの外出は要注意です。使用しながらの自動車や自転車なんてのは、以ての外です。
SAFE LISTENING 『SAFE LISTENING』
2. 作り直し不可
・オーダーメイドのため、作り直しは不可です。修正は可能ですが、メーカーによっては本社に送り直すので時間掛かります。
今回のまとめ、次回について
【総じて】
・基本的な所感は【使い心地】にて記載しました。求めていた以上のものが出来たので、トライして良かったと感じています。
・ただ、遮音性を求めるだけならば"ES60"ではなくとも他のもう少し安価なカスタムIEMで十分かもしれないとも思います。また、"カスタムイヤーピース"という、イヤーピース部のみを耳型で作成してユニバーサルイヤホンのフィット感を向上させるものもあるので、そちらを検討するのもアリかと思います。
TEKWIND 『イヤホンが耳にフィットしない方へ、シリコン製カスタムイヤーチップという提案』
【次回について】
・他年代の音色分析、Axe-Fxと他社高機能機材との特徴比較、B’z / Takの機材情報、等を考えています。
ご覧頂きありがとうございました。
ではまた。
ひいろ
コメント