【How to 音色コピー】Gibson “Tak Matsumoto Les Paul Tak Burst”の音色分析、特徴をご紹介!

How to 音色コピー
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                  【How to 音色コピー】Gibson "Tak Matsumoto Les Paul Tak Burst"の音色分析、特徴をご紹介!       

  


【How to 音色コピー】Gibson "Tak Matsumoto Les Paul Tak Burst"の音色分析、特徴をご紹介!

こんばんは、ひいろです。

前回は機材の詳細分析として、所持しているギターからGibson "Tak Matsumoto Les Paul Canary Yellow"(以下CY)をスペクトル分析し、音色の特徴をご紹介しました。
【How to 音色コピー】Gibson "Tak Matsumoto Les Paul Canary Yellow"の音色分析、特徴をご紹介!

今回も続きまして、僕の所持しているGibson "Tak Matsumoto Les Paul Tak Burst"をスペクトル分析し、音色の特徴をご紹介いたします!

(画像等は準備でき次第、順次追加していきます)

    【目次】

  1. 本記事の背景、目的
  2. Gibson "Tak Matsumoto Les Paul Tak Burst"とは?
  3. スペクトラム特性と特徴分析
  4. 音源
  5. 今回のまとめ、次回について

本記事の背景、目的

準備中

【Takトーン実現に向けて】

・以前から度々記載していますが、使用機材を知るのが目的ではなく「ライブで如何にTakトーンを実現するか」というアプローチを本ブログでは目指しています。そこで、音色コピーにあたり「どうすれば、(Tak氏と同じ機材を揃えるのではなく)ライブハウスによくある機材や、市販機材でTakトーンを実現していけるか」を追究していきます。

【ギター毎の特徴把握、その音色再現】

・以前にギター比較記事を掲載しましたが、改めてGibson "Tak Matsumoto Les Paul Tak Burst"に焦点を当てて深堀りします。スペクトル分析により、よく言われる「ギター毎の音色特徴や差異」を把握できれば、「音色はこっちのギターが好きだけど、見た目や弾きやすさで他ギターを選んでしまう」、「欲しいギターがもう売っていない!」等のようなケースで、好きなギターに似た補正 = 音色再現に有用かと考えます。

Gibson "Tak Matsumoto Les Paul Tak Burst"とは?

【1. 基本事項】

釈迦に説法かもしれませんが、改めて記載します。

・Gibson "Tak Matsumoto Les Paul Tak Burst"(以下Tak Burst)は、2001年『ELEVEN / LIVE-GYM 2001 "ELEVEN"』より使用されました。メインとしての使用は2002年『GREEN / LIVE-GYM 2002 "GREEN 〜GO★FIGHT★WIN〜"』からで、数年間CYと併用されていました。CYに引き続きのTak氏シグネチャーモデルで基本的なスペックはCY同様ですが、特徴的なキルテッドメイプルトップ、ネック形状、ピックアップが主な違いです。ちなみ、LIVE-GYM 2001 "ELEVEN"時のプロトタイプは、トラスロッドカバーがCYと同じモノもありました。トップ材は、2本目のシグネチャーモデルの話の時に、Tak氏本人がギブソンのナッシュビル工場に行った際に見付けて採用、ネックは60年代のスリムネックよりも更に薄めになっています。またピックング時に指を添える当時の弾き方により、フロントとリアピックアップの間辺りが年々剥げていきます。

・市販品としては、Gibsonからカスタムショップ製が200本(定価:調査中…)とレギュラーモデル(定価3480,000円)が、またEpiphone Eliteからも仕様を大きくは変えずに(定価168,000円)販売されました。(スペックは下記をご覧ください)。

 Tak Burstからは搭載されるピックアップが、フロントがBurst Bucker タイプ2、リアがBurst Bucker タイプ3となり、パワフルになっています。以降のシグネチャーモデルにおいても、各モデルに合わせてチューニングされつつもBurst Buckerのタイプ2及び3のセットが採用されています(CYは、フロントがBurst Bucker タイプ1、リアがBurst Bucker タイプ2)。また、カスタムショップ製はハードケースがフライトケースとなっています(レギュラーモデルはGibsonの一般的なハードケース)。

Tak Burst レギュラー1
Tak Burst レギュラー2

Tak Burst Epiphone1
Tak Burst Epiphone2

Tak Burst1
Tak Burst2
Tak Burst3
2004年『TMG I / TMG "Dodge The Bullet" Tour』時
Tak Burst4
2004年『House Of Strings / Collaboration 2004 松本孝弘 「華」 with 東京都交響楽団』時

【2. 基本スペック】

・販売されたカスタムショップ製の主なスペックは下記の通りです。
 ・ボディトップ…AAA キルテッドメイプル
 ・ボディバック…マホガニー
 ・ネック…マホガニー スリムテーパード
 ・指板…ローズウッド
 ・指板インレイ / ポジションマーク…アヴァロン、ディッシュ型
 ・フレット…22
 ・トップフィニッシュ…Tak Burst Top
 ・バックフィニッシュ…Reissue Red Filler Type
 ・フロントピックアップ…Gibson Burstbucker タイプ2 New Tak Matsumoto Special (アルニコ5)
 ・リアピックアップ…Gibson Burstbucker タイプ3 New Tak Matsumoto Special (アルニコ5)

Tak Burst スペック

【3. 使用時期】

Tak Burst使用時期は、下記の通り2001~2004年です(機材記事あるものはリンクしています)。

2001年『ELEVEN / LIVE-GYM 2001 "ELEVEN"』

2002年『Dragon From The West』、『華』

2002年『GREEN / LIVE-GYM 2002 "GREEN 〜GO★FIGHT★WIN〜"』

2003年『BIG MACHINE』、『LIVE-GYM The Final Pleasure "IT'S SHOWTIME!!"』

2004年『TMG I / TMG "Dodge The Bullet" Tour』

2004年『House Of Strings / Collaboration 2004 松本孝弘 「華」 with 東京都交響楽団』

スペクトラム特性と特徴分析

【1. 録音環境、比較対象】

変動要因を極力減らすため、Axe-FxⅡはバイパス、ギターのボリュームとトーンはフル、Gコードを一発弾いただけで録音しています。また、比較対象を後のケースと共通にするためESP オーダメイドの"ふぉれすぽ"を使用します(CY、Tak Burst、BDC、ふぉれすぽしか今持っていなくて…)。特徴や印象も"ふぉれすぽ"と比較してのコメントになります。

・僕の所持しているTak Burstは2003年製レギュラーモデルで、重さは約4.1kgです。
録音環境
比較対象 ESP スペック

【2. スペクトル波形、数値】

・ピックアップ毎に弾き、波形を比較した結果が下記グラフになります。

1. リアピックアップ使用時
Tak Burst リアピックアップ使用時スペクトラム

2. センターポジション使用時
Tak Burst センターポジション使用時スペクトラム

3. フロントピックアップ使用時
Tak Burst フロントピックアップ使用時スペクトラム

4. Tak Burstまとめ
Tak Burst 各ピックアップ使用時スペクトラム
Tak Burst 帯域特徴

※スペクトル分析の手法はこちらの記事に掲載しています。

【3. 特徴、印象】

・総評…Tak Burstはレンジがぶわっと広がり、その分中域薄まるイメージです。リアはやや暴れ気味ですが、対象的にフロントソロはやや大人しい印象を受けます。

・リアピックアップ使用時…ふぉれすぽと比較して、中低域(560、600Hz)及び高域(7.2k付近、9.0kHz付近)が多めに見えます。そのおかげか、歪バッキングで弾く場合にアンサンブルと混ざり/馴染みが良く感じます。

・センターポジション使用時…中低域のピーク(260Hz)が大きく異なる点に見えます。新録動画においてカッティングをセンターポジションで弾いていますが、Tak Burstは少し落ち着いて聞こえます(動画ではTak Burst…2:13頃~、ふぉれすぽ…5:31頃~)。

・フロントピックアップ使用時…フロントピックアップにおいても中低域のピークが異なるのと、中高域(2.2k、2.4k、2.7k、3.0kHz)はTak Burstの方がやや抑え目に見え、音色的にも落ち着いて聞こえます(動画ではTak Burst…2:57頃~、ふぉれすぽ…6:15頃~)。

【備考】
・極力同じ様に弾いたつもりですが、弾き方等によって出音や波形はかなり変わるので傾向把握程度としてください。
・個体差あるので、あくまでも僕の所有しているギターの特性であり、Tak氏所有のギターやTak Burst全体の特性を表すものではないです。
・ピックアップ自体の比較ではございません。

・余談ですが、MOOERから「登録した他のギターの音に変えるエフェクター」が発売されています。音色を変えたい時に持ち替えずに済むのは楽ですね。
MOOER ( ムーアー ) / Tone Capture GTR トーンキャプチャー
サウンドハウスで見る
サウンドハウスで見る

音源

・前回はギター単独で比較しましたので、今回は楽曲に混ぜたケースで録音しました。

【音源】

【動画構成】

1:42~3:21…Gibson "Tak Matsumoto Les Paul Tak Burst"(2003年製)

【備考】
・音量差がある場合がありますので、音量にはご注意ください。
・音量調整以外の加工はしてません。

今回のまとめ、次回について

【今回のまとめ】

・単独で聞くと、リアがブワッと/バリッとしている一方、フロントは大人しめ印象を受けるTak Burstでした。楽曲に混ぜて聞くと、バッキングでは派手めに支えて、それ以外では一歩引いたような慎ましやかな点が意外と馴染みやすいと感じました。特徴を参考にイコライザー補正すると、お持ちのギターでTak Burstの音色を再現できるのではないでしょうか(イコライザーの使い方に関する記事はこちら)。

【次回について】

・BDCの詳細分析、他年代の音色分析、Axe-Fxと他社高機能機材との特徴比較、B’z / Takの機材情報、等を考えています。


ご覧頂きありがとうございました。

ではまた。

ひいろ

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