【How to 音色コピー】イコライザーの特徴 / 使い方、人の聞こえ方

How to 音色コピー
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                  【How to 音色コピー】イコライザーの使い方、人の聞こえ方、各帯域の特徴       

  


【How to 音色コピー】イコライザーの使い方、人の聞こえ方、各帯域の特徴

こんばんは、ひいろです。
前回までに機材、システムや音色毎のイコライザー(EQ)セッティングについて紹介いたしました。
Fractal Audio Systems “Axe-Fx II”のセッティング (システム構成)
Fractal Audio Systems "Axe-Fx" B’z用プリセット (5. リード、6. ワウリード)

そこで今回は、音色作りに非常に有用なイコライザーについて深堀りしてご紹介したいと思います。特にメイン歪みのイコライザー調整には、ここだけで数百時間掛けたように、非常に重要と考えています。

もしかすると、複数回に分けて続くかもしれません。
(画像等は準備でき次第、順次追加していきます)

    【目次】

  1. 本記事の背景、目的
  2. イコライザーとは
  3. イコライザーを何故使わないのか、何故使うのか
  4. イコライザーはどう使うと良い、役立つか
  5. 今回のまとめ、次回について

本記事の背景、目的

準備中

【Takトーン実現に向けて】

・以前似たような事を記載しましたが、使用機材を知るのが目的ではなく、「ライブで如何にTakトーンを実現するか」というアプローチを本ブログでは目指しています。そこで、これからの音色コピーにあたり「どうすれば、(Tak氏と同じ機材を揃えるのではなく)ライブハウスによくある機材や、市販機材でTakトーンを実現していけるか」という点を確認します。

【音色作りに欠かせない要素として】

・イコライザーは、ギターに限らず音色作りには欠かせない大きな要素です。逆に僕の認識としては「イコライザーさえあれば、音色はどうとでも調整できる」という位重要です。

・そもそも音とは、空気などを伝わる振動で、波形で表されます。そのため、誤解を恐れず言えば、「同じ振動 = 同じ波形」を出せれば、理論的には音色コピー可能です(気温や反射等の環境により音の伝わり方が変わるので、一筋縄ではいかないのですが…)。完全に似せることは現実的にかなり困難でしょうが、音色の波形やその特徴、傾向を近付けられれば、音色はかなり似てきます。そのための一番手っ取り早い手法がイコライザーを使いこなせるようになる事だと考えます。

Wikipedia「音」

イコライザーとは

【目的】

任意の帯域を強調/減衰させることで、音を聴きやすくする = 音質補正や、オーディエンスに意図した音色を届ける事が主な目的です。普段僕たちが聞いているCD(作成過程)、ライブのPA、TV、ラジオ等でも日常的に使用されています。最近ではスマホ用の音楽アプリにも搭載されていることが多いです。

【種別】

・グラフィックイコライザー(GEQ)とパラメトリックイコライザー(PEQ)があります。簡単に特徴を記載しますと、下記のようになります。目的に沿った使い方が大事です。

GEQ…視覚的に判りやすく複雑な操作も不要なため、取っつきやすく調整しやすい
PEQ…影響を与える帯域を細かく調整可能なため、こだわった使い方に向く
Wikipedia「イコライザー(音響機器)」

【ギターにおいて】

・各社特色のあるイコライザーを販売しており、扱える帯域の数や広さ、効き具合は機器によって様々です。大抵の機種は出力レベルを上げられるので、ソロ時の音色変化や音量アップとして使用されている方もいらっしゃるかと思います。

S R&D "ROCKMAN INSTRUMENT EQUALIZER"
S R&D ROCKMAN INSTRUMENT EQUALIZER
Rockman.fr「Rockmodlues EQ」

BOSS "GE-7"
BOSS ( ボス ) / GE-7
サウンドハウス「BOSS ( ボス ) / GE-7」

FREE THE TONE "PA-1Q SERIES"
FREE THE TONE PA-1Q SERIES
FREE THE TONE「PA-1Q SERIES」

ROWIN "GT EQ"
ROWIN ( ローウィン ) / GT EQ
サウンドハウス「ROWIN ( ローウィン ) / GT EQ」

・細かい使い方は割愛させていただきますが、基本的には「不要な帯域を下げる」という意識が重要です。欲しい帯域を上げてしまうと、直ぐに音量の限界がきてまとまりがなくなる恐れが高いです。上げるとその帯域だけが出てくるが、下げると周りが目立つようになります。この「基本は下げる」という考え方はギター単体の音作りでも、バンドでの演奏を意識した音作りにも不可欠です。

・僕の使い方は各プリセット紹介記事にて掲載しております。
B’z用システム、プリセット紹介

イコライザーを何故使わないのか、何故使うのか

・CD作成やTV等の音に厳しい、敏感な業界では日常的に使われているイコライザーですが、音色にこだわりがちなギタリストにはあまり活用されていないように見えるのは何故でしょうか。主に下記2点かと考えました。

【使わない理由1:トーンは手で生み出すものという認識】

・下記の引用文の通り、Tak氏も確かにそうコメントしています。

・Question:ギターのトーンを決定付けるのはギター、アンプ、エフェクター、腕、そのすべての要素、どれだと思いますか?

・Tak氏のAnswer:やっぱり左手と右手のタッチでしょうね。個性があるギタリストは、みんなそうだと思います。(後略、2016年)

とは言え、下記のような発言も同時にされています。

・Question:アメリカでレコーディングしたものと、日本でレコーディングしたものの違いはどんなところですか?

・Tak氏のAnswer:(前略)日本で録るにしても、海外で録るにしても、どれだけ良いエンジニアと仕事するか、ということが重要だと思います。(後略、2016年)

よって、トーンの基本は両手で生み出すが、やはりエンジニアとの連携も大事のようです。エンジニアも、Tak氏の意図を汲み取ってリスナーにとって聴きやすく音響技術を使っていると考えられます。ここでいうトーンとは、音色そのものだけと言うよりは、音運びや間の取り方等も含めて指していると感じますが、実際CD作成やライブでは様々エンジニアによる協力(機材の選定、調整、リスナーへの届け方、他)無しではありえないでしょう。この点も知っておかないとアンプやギターだけ知っていても、音色を近づけるのは中々難しいのではと考えます。

【使わない理由2:イコライザーって良く分からない、難しい】

・確かに、どう変わるのかが分かりづらい、習得に時間が掛かる点はあると思います。しかし、使いこなせればこんなに強力な機材はないでしょう。もう少し低域が欲しい、後一歩どうにかしたい ~ 音色の大幅な変更、音作りの追い込みまで、困り事の解決に非常に役立つため、使いこなせるようになる価値はあると考えます。

・基本的にはギター本体やアンプ、エフェクターについている「High、Mid」等のノブでフィルター = 音質補正であり、これらを数値化したものがPEQやGEQです。ただし、アンプ等の機材設計者が「気持ち良い / 使いやすい」と感じる帯域ポイントやその影響範囲にしてありますので、追い込みたい場合やこだわる場合はアンプ等のEQの危機具合と自分の好みとが、完全に一致することは中々無いでしょう。詳細はさておき、先ずはざっくりと「どの帯域を変化させると、全体の聞こえ方がどう変わるか」を把握すると良いと考えます。この点は下記動画で紹介します。

【使う理由1:聴きやすくするため】

・改めて使う理由ですが、基本的には先述の通り、「聴きやすくする」です。その視点は、あくまでもリスナー、オーディエンス側の聴きやすさです。 音楽に限らず、オーディエンス目線は非常に重要です。プロでなくとも、他の業界 / ジャンルでは当然のように加工 / 補正が行われています。例えば、写真や動画の焦点技術 / ライティング / 色調補正、プラモデルのゲート処理 / 墨入れ / 塗装、等々…。全て見る側を重視している結果と考えます。プロ / アマ問わずギタリストも、もっとオーディエンス視点で聴きやすい音色を重視すると良いのではないでしょうか。

プロギタリストでも、イコライザーを使用されている方は少なくないです。Tak氏も以前は機材ラックにイコライザーを搭載していました。
1994年『The 7th Blues / The 9th blues』
1997年『FIREBALL』
デジマートマガジン「「本当に良いギターの音を出したいならGE-7は良い相棒になりますよ」by 真鍋 吉明」

【使う理由2:似せるため】

・上記「オーディエンス目線」を前提として、憧れのアーティストのトーンに似せるためです。やはり憧れのアーティストのような音色で奏したいというのは、誰しもが思うことではないでしょうか。以前記載したように僕はギター始めて直ぐの頃から、良い音色で演奏したいと感じていました。やはりプロの音色は、アーティスト含めて様々なノウハウを持つ関係者が協力して作っているため、オーディエンスも心地良く感じる事が多いと思います(だから魅力的に感じたり、色々情報を集めたりして似せられるようにトライするのですが)。

どう使うと良い、役立つか

・音作りのプロセスは改めて記事にしますので、ここではEQについて知っておくべきポイントとして、人間の聞こえ方や各帯域の特徴把握と注意すべき事項についてポイントを絞ります。

【人間の聞こえ方】

可聴範囲…先ずは人間の聞こえ方についてです。ご存じの方も多いと思いますが、人間の聞こえる範囲は20~20kHz(20000Hz、kは1,000を表します)までと言われています。ただし、それ以外の帯域も全く影響がないわけではなく振動や空気のゆらぎと認識されるため、カットしてしまうと聞こえ方に影響が出ると言われています。

Wikipedia「聴覚」

等ラウドネス曲線…こちらも有名かと思います。簡単に記載しますと、1kHzと同じ音量に聞こえるには他各帯域で音量が異なり、ざっくりですが例えば1kHzが40dBで聞こえている場合、63Hzで約80dB、8kHzは約50dBの音量で同じに音量に聞こえるということです。また、小さい音量で作った音色を大きな音量で再生すると、聞こえ方がかなり変わります。これが「小さな音で音作りするな」といわれる所以の一つです。また、この傾向は音量が小さいとより差が激しいので、ヘッドフォン等で小さい音で作り、ライブ時に大きな音で再生する事の多いラインでの音作りは一層難しいと感じます。
Wikipedia「等ラウドネス曲線」
音量を下げるとミックスの印象が変わる!?「等ラウドネス曲線」と「ラウドネス効果」を知って楽曲制作のクオリティを上げよう!

音響心理…上記の等ラウドネス曲線も含みますが、なかなかに人間の耳はいいかげんなものらしいです。空耳に始まり、マスキング効果、カクテルパーティー効果等々…。
Wikipedia「音響心理学」
Wikipedia「カクテルパーティー効果」
・ベースオントップ 尼崎店|BASS ON TOP 「スタジオでの録音によるマスキング効果」

・他にも色々ありますが、知っておくべきポイントとしては人間の耳の特徴としてシチュエーションによって聞こえ方がかなり変わってしまうという点です。

【各楽器の帯域】

・本記事では、エレキギターのディストーションサウンドについて触れますが、上のベースオントップさんの動画の通りギターだけでなくバンド内の各楽器についても知っておくことが、一層良い音色への近道です。kindleをお持ちの方であれば、下記書籍のサンプル、巻頭の「Instrument Ranges & EQ Tips」だけでも見ておくと、各楽器の主な帯域やそのポイントが非常に理解しやすいかと思います。また、EQ加工前後の音源も付属しているので、変化を掴みやすくなっていると思います。
「スグに使えるEQレシピ DAWユーザー必携の楽器別セッティング集 Kindle版」 角 智行 (著)
サウンドハウス「最強イコライジングマニュアル」

・以上から判ることは、ギターも幅広い帯域を出せるが、それをフルレンジで出してしまうとほか楽器とぶつかり人間の耳の特徴として音量のバランスやシチュエーションによって聞こえ方がかなり変わってしまうという点です。特に等ラウドネス曲線やマスキング効果は知った上で音色を作らないと「実際のライブで音色が想像と全然違った」ということがよくあります。

【ギターの持つ帯域】

・アンプや人によって様々ですが、僕は下記のようなイメージです(厳密な定義はないようです)。
イコライザー帯域 特徴

・また、ギターの帯域は歪の方がクリーンよりも帯域が広い傾向とのことですが、自分の音色の波形分析したところ、逆でした。
波形分析:クリーン
波形分析 クリーン
波形分析:歪
波形分析 メイン歪

・この辺りを把握した上で、メイン歪を"ROCKMAN INSTRUMENT EQUALIZER"と同じ帯域(と2k、20k)を増減(±10dB)させ、その変化を確認します。

※ROCKMAN INSTRUMENT EQUALIZERの帯域で700、1.4k、2.8kHzは使用イコライザーに同帯域が無かったため、近い帯域を変化させました。

また、今回の録音環境は下記です。
システム系統図

【検証動画】

準備中

【動画構成】

0:00 ~ …EQ補正無し
0:23 ~ … 80Hzを±10db
1:06 ~ … 125Hzを±10db
1:47 ~ … 250Hzを±10db
2:29 ~ … 500Hzを±10db
3:11 ~ … 630Hzを±10db
3:53 ~ … 1kHzを±10db
4:35 ~ …1.25kHzを±10db
5:17 ~ …2kHzを±10db
5:58 ~ …3.15kHzを±10db
6:39 ~ … 4kHzを±10db
7:21 ~ … 8kHzを±10db
8:03 ~ … 16kHzを±10db
8:45 ~ … 20kHzを±10db

【補足】
・EQ設定によっては音量が大きく聞こえる場合があるため、音量にはご注意ください。
・違いが判りやすいように補正を大きくしています。

【留意事項】

・上記動画の通り、音色変更にかなり有効なイコライザーですが、いくつか注意すべき点があります。

音作りにあたり
・バンドの構成等を考慮し、求められる音色をバンドでよく相談することがベターで、ギター単独での善悪の判断はNGです。ギター単体でイマイチに感じても全体としてのアンサンブルではよく聞こえる場合もあります(逆もまた然りです)。特にギター単独で聞く場合は低音が出ていた方が心地良いのですが、バンドアンサンブルに混じらせるとイマイチになる場合があります。

聞く位置や距離によって音色はかなり変わりますので、距離と音量を正確した上で音色確認をできるとベターです。直ぐ近くに立つと高域が聞こえづらい傾向ですので、スピーカーの向きを起こし気味にして、近くでも高域が聞こえるようにするのはよく使われる手法です。

デジマートマガジン「ギターとアンプの距離~立ち位置によってギターの音はどれだけ変わるのか?」

準備中

イコライザーについて
GEQはピンポイントに見えますが、周りの帯域にも影響を与えるので、ご注意ください。

・変化を掴むために大きく増減させましたが、基本はカット方向で使い、少しずつ変化がベターです。

・他楽器との干渉を全く無いようにはできないので、混じらせる感じを意識するとベターかと思います(帯域被り = NGというわけではないです)。

・また、イコライザーのおすすめ設定は下記ブログがわかりやすいです。
鈴木健治|ギター宅録のススメ「ギター音作り向けイコライザーオススメ設定。」

今回のまとめ、次回について

【個人的な意見としては】

・動画から判るように、イコライザーを使うとかなり音色を変えることが可能です。好き嫌いは人それぞれになりますが、好みの音色にしたいならイコライザーを積極的に活用した方がベターです。機材をあれこれ入れ替えるより段違いに目標や理想に近付きやすくなると考えます。僕もエフェクターを取っ換え引っ換えしました(エフェクターAは低音好みだけど、エフェクターBはミドルが好きで、この合わさったの無いかなー、等)が、目標に近い方をイコライザーで調整したした方が早かったです。

・以上の観点から、 音作りにこだわりたいならEQのあるマルチがオススメです。GEQで各帯域の特徴を掴めんだ後にもっと追い込みたいのであれば、PEQの活用もおすすめいたします。

【総じて】

・特徴の理解や慣れに多少時間は掛かるかもしれませんが、イコライザーは音作りに非常に有用というのを掴んで頂けたのではないでしょうか。ただし、広いレンジを出せば、太ければ良いという訳ではなく、あくまでバンドでのアンサンブル =バランスを重視した上で、自分の理想や目標を追い求めるほうがバンド演奏では良い結果に繋がりやすいでしょう。

音色は最終的には耳で判断ですが、その目標の傾向認識や自身の音色確認プロセスとして、波形分析も有効です。この辺りはまた別記事で掲載予定です。

・余談ですが、ライブでTak氏は使う弦をあまり変えずに(例えば、サビは5弦メインの横移動、等)音質の一定感を保ってますが、これも音色へのこだわりかと思います。

・ちなみに、皆さんはどの帯域が好みでしょうか?(笑)

【次回について】

・Axe-Fxと他社高機能機材との特徴比較、B’z / Takの機材情報、等を考えています。


ご覧頂きありがとうございました。

ではまた。

ひいろ

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