【How to 音色コピー】BIAS AMPで、B’zのTak(松本孝弘)氏のクランチ音色コピーにチャレンジ!

How to 音色コピー
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【How to 音色コピー】BIAS AMPで、B’zのTak(松本孝弘)氏のクランチ音色コピーにチャレンジ!

こんばんは、ひいろです。

前回は2回に分けてライブを成功させる取り組みについてご紹介いたしました。
【便利/お役立ち】ライブ向け準備1 「機材、メンテナンス、セトリ、ライブ向け練習」のポイントをご紹介!
【便利/お役立ち】ライブ向け準備2 「サウンドチェック (リハーサル)、ライブ、トラブル対処」のポイントをご紹介!

今回は頂きましたリクエストに応じてBIAS AMPで、B’zのTak(松本孝弘)氏のクランチ音色コピーにチャレンジしてポイントをご紹介いたします。

(画像等は準備でき次第、順次追加していきます)

    【目次】

  1. 1. 本記事の背景、目的
  2. 2. BIAS AMP?
  3. 3. 目標、達成条件
  4. 4. 環境、チャレンジプロセス、設定
  5. 5. チャレンジ結果
  6. 6. 今回のまとめ、次回について

1. 本記事の背景、目的

準備中

【リクエスト対応】

・ツイッターにてリクエストを頂きました『BIAS AMPでの音作り』を行います。普段記事にしているAxe-Fxとの優劣ではなく、BIAS AMPで何処まで表現出来るかについて焦点を当てます。

2. BIAS AMP?

BIAS AMP
・先ずはBIASについて簡単に説明します。

【1. BIAS AMPとは?】

・一言で言えば"自分好みに直感的にカスタマイズ可能なアンプシミュレーター"です。改造をしない限り本物のアンプやアンプシミュレータは基本的にはフロントパネルのイコライザー(ゲイン、ミドル、等)で音色を変えますが、BIAS AMPは真空管の数やその歪具合、トランスフォーマ(変圧器)等をソフトウェア上でカスタマイズ = 改造可能なため、幅広い音色を再現可能です。「幅広い」とは書きましたが、Axe-Fx程項目が多く/深くないので、機械が苦手な方でも使い倒しやすいのが特徴です。

・Positive Grid社による製品で、歴史的にはソフトウェアから始まっています。ラインナップとしてはソフトウェアとしての"BIAS AMP"シリーズ、"BIAS Fx"シリーズがあり、プラグインとしても使用可能です。ハードウェアとしては、"Bias Head"、"BIAS Delay"等があります。最近では"Sparks”というデスクトップ・スピーカーも予約受付開始され、練習にかなり役立つのではないでしょうか。

Positive Grid "BIAS AMP 2.0 Professional"
サウンドハウスで見る
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Positive Grid "BIAS FX 2.0 Professional"
サウンドハウスで見る
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Positive Grid "Bias Head"
サウンドハウスで見る
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Positive Grid "BIAS Delay"
サウンドハウスで見る
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Positive Grid "Spark"
サウンドハウスで見る
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【参考】
Media Integration, Inc. 『BIAS AMP 2』
Media Integration, Inc. 『Spark』

【2. 何が出来るのか?】

機能としては"プリ&パワーアンプ、キャビネット、リバーブ、ノイズゲート、マイク、等"の音作りに必要な機能は一通り揃えていて、GEQ/PEQも同時に2つまで使用可能なため、設定を追込み可能です。また、アンプマッチ機能(オーディオ・ファイルの読み込みでマッチング)により、目標の音色に自動調整も可能です。

"ToneCloud"というクラウドベースのプリセット共有システムにより、ユーザ公開のプリセットやマーティ・フリードマンを始めとするアーティストのプリセットもダウンロード可能です。

【3. BIAS AMP所感】

・Axe-Fxまでは不要なケース用に、僕は持ち運び重視で"BIAS MINI"を購入しました。色の好み、スペック的にもミドルつまみとスピコン端子装備でベターなBASSモデルにしましたが、GUITARモデルと他に差異は無いです
Positive Grid "BIAS MINI BASS ベースアンプヘッド"
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Positive Grid "BIAS MINI GUITAR ギター用アンプヘッド"
サウンドハウスで見る
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肝心の音はとても良く、設定範囲も広く詳細まで詰められるのでアンプとしての使用に不満は無いです。BIAS MINIはデジタルパワーアンプ(150W@8Ω)内蔵で、6人編成位のバンドでは十分な出力です。

・ちなみに持ち運びには下記バッグを使用しています。BIAS MINI使用に必要な無線とイヤモニ、フットスイッチが入り、軽くて丈夫な点が選定ポイントです。肩紐用パッドは薄いので、下記に変えました。

MUSICWORKS "EBB2-M/BK エフェクターボード/ケース"
サウンドハウスで見る
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BIAS 自分の

3. 目標、達成条件

目標、ゴール、達成条件
背景及びBIASの特徴等を踏まえて、今回の目標と達成条件を設定します。

【1. 目標】

今回はクランチについてチャレンジします。B’zではクランチは主にコードやカッティングに使われるため、各々より1曲ずつ選定しました。

1. コード:"Brotherhood" イントロ (1999年 『Brotherhood / LIVE-GYM '99 "Brotherhood"』より)
1999年 『Brotherhood / LIVE-GYM '99
※1999年 『Brotherhood / LIVE-GYM '99 "Brotherhood"』の機材情報はこちら

2. カッティング:"ねがい"Aメロ (2008年 『LIVE-GYM Pleasure 2008 -GLORY DAYS-』より)
ねがい 2008年 『LIVE-GYM Pleasure 2008 -GLORY DAYS-』
※2008年 『LIVE-GYM Pleasure 2008 -GLORY DAYS-』の機材はこちら

【2. 達成条件】

・達成条件は下記3点に設定しました。

1. ライン録音依頼者さんが「打ち込み新米DTMer」とのことですので、ライン録音(いつもと違いスピーカやマイク不使用)にしました。その影響で、音量や環境によっては聞こえ方が大きく変わる可能性があります。詳細は後に接続図をご覧ください。

2. BIAS単独BIAS単独での完結を目指します。よってコスト(お金、時間)掛けないこととし、他エフェクターやソフトウェア使用無し、プリセット設定に各10時間位を目標にします。今回はハード(BIAS MINI)使用ですが、ソフトウェア版(BIAS AMP)も音色は遜色ないはずです。

3. 音色:上記2点より、達成目標は聞いて「簡単に設定出来る割に、似てるなー」程度とします。DTM上のミックスは別作業とし、ここでは考慮しません。

・音作りの際の音色確認にはカスタムIEM含めていくつかの手法を併用しました。

4. 環境、チャレンジプロセス、設定

チャレンジ
今回の環境、プロセスを紹介いたします。

【1. 環境】

・接続図は下記です。ストラトやシングルPUギター未所持ですがシングルPUにする都合上、コイルタップでシングルPUに切り替え可能な"ふぉれすぽ"を共通して使用しました。
BIAS 接続図 ライン

【2. チャレンジプロセス】

ギター単独の音源が無かったため、今回は主に耳で聞いた印象を頼りにしています。

【3. 設定】

・BIASはデフォルト設定でかなり太く聞こえます。B’zのクランチは割と軽めというか、コードにおいてもカッティングにおいてもリズム = 金物的なリズムのイメージのため、太さに繋がる300、600Hz辺りをカットました。フロントパネルのイコライザーとGEQ1つ以外はデフォルト設定のままにし、今後の設定余地を残しています。

1. コード:Brotherhood イントロ (1999年 『Brotherhood / LIVE-GYM '99 "Brotherhood"』より)
ポイント:当時の使用機材は"CY"、"CAE 3+SE"、"VHT Classic"、"VHT 412S-V30C、212FB-V30C"です。CAEの各チャネルの元は「ch1クリーン:Fender、ch2クランチ:Marshall、ch3リード:Soldano」とのことで、Marshallモデルで音作り開始しました。デチューン効果かもしれませんがハイ強めな音色のため、音作りもその傾向を踏襲します。
設定方針:上記より、Marshallのプリセット(元:’69 Super Lead)をチューニングしました。BIASにデチューンは無いため、ローカット気味のリバーブで雰囲気を真似ています。設定詳細は下記画像をご覧ください。
BIAS Brotherhood1
BIAS Brotherhood2
BIAS Brotherhood3
BIAS Brotherhood4
BIAS Brotherhood5
BIAS Brotherhood6
BIAS Brotherhood7

【参考】
Rig KEY SHINSAIBASHI. 『King of Preamp!!Custom Audio Amplifiers 3+SE』

2. カッティング:ねがい Aメロ (2008年 『LIVE-GYM Pleasure 2008 -GLORY DAYS-』より)
ポイント:当時の使用機材は "Sadowsky Classic Edge Strat"、Bogner Ecstasy Classic"、FAT "212"です。AメロカッティングはセンターのシングルPUですが、ストラトやシングルPUギターは未所持のため、"ふぉれすぽ"でリアシングル(コイルタップ)にて対応しました。以前ツイッターにアップしましたが、3.5kHzや4k~10kHz付近を出してあげるとシングルPUらしい音色になるのではないでしょうか。
シングルPUらしさ
設定方針:Bognerも元は改造Marshallなので、シングルPUにして聞いて近く感じたMarshallのプリセット(元:’69 Super Lead)をチューニングしました。ちょっと歪む程度で、かなりクリーンに近いイメージです。設定詳細は下記画像をご覧ください。
BIAS ねがい1
BIAS ねがい2
BIAS ねがい3
BIAS ねがい4
BIAS ねがい5
BIAS ねがい6
BIAS ねがい7

・プリセットは、BIASのToneCloudよりダウンロードください。検索キーワード"Heero"で両プリセット共に見つかります

5. チャレンジ結果

チャレンジ結果
・下記に音源をアップします。音色比較を判りやすくするため、各2小節目から僕のギターを入れました

【1. 音源動画】

【2. 動画構成】

0:02 ~ …コード:"Brotherhood" イントロ
0:32 ~ …カッティング:"ねがい" Aメロ

【補足】
・ノーマライズ(音量正規化)はしておりますが、音量にはご注意ください
・音量によって聞こえ方が変わります
・音量調整以外の加工はしてません。

6. 今回のまとめ、次回について

今回のまとめ

【今回のまとめ】

・達成条件3点を下記の通り満たしたためチャレンジ達成、BIAS AMPもかなり詳細まで再現可能と考えています。ラインでもスピーカー経由でも十分使えます。

 1. ライン録音:接続図通り、ライン構成にてチャレンジしました。

 2. BIAS単独BIAS MINI以外の機材を使用せず、各1時間以内でプリセット作成完了できました。EQに慣れていなくても10時間程度あれば十分かもしれません。

 3. 音色:上記動画の通り、割と似ているのではないでしょうか。バンド構成や曲に合わせて、BIAS内でチューニング可能な余地は残しています。

・BIASに関する他コメントとしては、イコライザーの効きがビジュアルよりは判りづらかったです。イメージ以上に大胆に設定した方が効くかもしれません。また、システムではないので表現したい事の完遂には空間系等が別途必要になります。

【次回について】

・年代毎の音色分析、Axe-Fxと他社高機能機材との特徴比較、B’z / Takの機材情報、等を考えています。


ご覧頂きありがとうございました。

ではまた。

ひいろ

コメント

  1. バンドリーマー より:

    たまたま見つけましたが、非常に役に立つに記事&ブログですね
    他の記事もいくつか見させていただきましたがとても有益と思います。

    自分にも再現したいギタリストがいるので参考にさせて頂きました。

    自分もバッキング派で、LIVE音源の方が参考にしやすいと考えています。
    違いと言えばラインで再現派って所です。

    音作り翌日に弾いたら硬い音で耳での音作りに限界を感じていたのと、マイキングの距離・位置、ミックスのEQやコンプの設定とか調べにくいのも悩んでいたのですが、スペクトルの使用方法がとても参考になりました。
    (メタルゾーンの音聞いた後、アンプの歪みで音作りとか厳しいですので・・・)

    ありがとうございました。

    • ひいろ ひいろ より:

      バンドリーマーさん

      こちらこそご覧頂き、コメント&お褒め頂きありがとうございます。

      そうですね、考え方や手順は様々なギタリストの音色コピーに
      活用できるように意識しております。

      モノによっては、CDは大きくエンジニアリングされてますからねぇ。

      ラインでの再現/音作りは難しいですよね、僕はギブアップしてしまいました(笑)
      やはり視覚情報が認識/保存/比較/共有しやすく、変数は極力排除した方が、効率的に目標を達成しやすくなるかと考えます。

      宜しければ今後ともお付き合い頂けますと幸いです。

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